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Professional

Solutions Architect Professional

試験概要

AWS Certified Solutions Architect – Professional(SAP-C02)は、AWS 認定の最上位設計資格の一つに位置付けられる Professional レベルの試験です。合格スコアは 750/1000、試験時間 180 分・75 問で構成され、組織の複雑性(26%)・新規ソリューション設計(29%)・既存ソリューション改善(25%)・移行とモダナイゼーション(20%)の 4 ドメインから出題されます。Associate レベルが「適切なサービスを選ぶ」能力を問うのに対し、SAP-C02 は「コスト・可用性・運用負荷・セキュリティ・移行性のトレードオフを踏まえ、複数の正解候補から最適解を 1 つ選ぶ」設計判断力を評価します。問題文が長く制約条件が多層化しているのが特徴で、Multi-Account・ハイブリッド・大規模移行・災害復旧・コスト最適化など、エンタープライズで現実に直面する複合シナリオが題材となります。

対象者・前提知識

Solutions Architect Associate(SAA-C03)を取得済みで、AWS 上でのアーキテクチャ設計・運用経験が 2 年以上ある上級アーキテクトを想定した試験です。エンタープライズ規模のマルチアカウント設計、レガシーシステムの移行計画、組織横断のクラウド戦略策定、Well-Architected Framework に沿ったアーキテクチャレビューを担う方に適しています。Networking Specialty(ANS)や Security Specialty(SCS)と組み合わせて取得することで、ハイブリッド接続や高度なセキュリティ要件にも対応できる総合的な設計力を証明できます。AWS 認定の最難関の一つとして広く認知されており、テックリード・プリンシパルアーキテクト・クラウドコンサルタントへのキャリアパスでも高く評価される資格です。

ドメイン構成

組織の複雑性
26%
AWS Organizations では SCP(プリンシパルアクションの上限)と RCP(リソース側で受けるアクセスの上限)の対比が最頻出です。Control Tower のランディングゾーンは Account Factory/AFT(Account Factory for Terraform)でカスタマイズし、ガードレール(予防的=SCP、発見的=Config)を組み合わせます。CloudFormation StackSets は「セルフマネージド権限」(事前にロール作成)と「サービスマネージド権限」(Organizations 統合・新規アカウント自動デプロイ可)の違い、IAM Identity Center は Permission Set がアカウント割り当て時に IAM Role として具現化される仕組み、RAM は Subnet・Transit Gateway・License Manager・Resolver Rule などをクロスアカウント共有するユースケースを押さえましょう。CloudTrail 組織証跡・Config Aggregator・Security Hub・GuardDuty・Audit Manager の委任管理者設定で監査基盤を集約する流れも整理が必要です。
新規ソリューション設計
29%
新規設計では「サーバーレスファースト+疎結合」が出題の前提です。VPC Lattice による VPC・アカウント横断のサービス間認証認可、Transit Gateway のルートテーブル分離による多層セグメンテーション、PrivateLink エンドポイントサービスによる SaaS 提供パターンを使い分けられるようにしましょう。Aurora Serverless v2 の ACU 自動スケール、Aurora Global Database の Write Forwarding、DynamoDB Global Tables の Last-Write-Wins と TTL/Streams 連携、ElastiCache Serverless、OpenSearch Serverless のコレクション設計はマルチリージョン要件で頻出です。Lambda SnapStart・ARM64 Graviton・Provisioned Concurrency の使い分け、API Gateway REST/HTTP/WebSocket の選択基準、EventBridge Pipes と Step Functions Distributed Map によるイベント駆動パイプラインも定番です。
既存ソリューション改善
25%
既存環境改善では Well-Architected Framework のレビュー結果を改善案に落とし込む問題が多く出ます。Compute Optimizer の Graviton/Lambda メモリ/EBS 推奨、Cost Explorer の Rightsizing と異常検知、Trusted Advisor の高優先度チェック、S3 Storage Lens と Intelligent-Tiering(Archive/Deep Archive Access の活性化日数設定)、EBS gp2 → gp3 移行、RDS Blue/Green デプロイによる安全なアップグレード、Aurora I/O 最適化ストレージの損益分岐、Resilience Hub による RTO/RPO 評価とドリフト検知が中心テーマです。X-Ray サービスマップ・CloudWatch Application Signals・Container Insights を組み合わせたボトルネック特定の進め方も問われます。
移行・モダナイゼーション
20%
移行は「7R のどれを選ぶか」の判断力が問われます。AWS Application Migration Service(MGN)はリホスト(Lift-and-Shift)の中核で、エージェント導入 → 継続レプリケーション → テストインスタンス起動 → カットオーバーの 4 段階を理解しましょう。データ移行は DMS(CDC によるダウンタイム最小化/Schema Conversion で異種 DB 対応)、DataSync(オンプレ NFS/SMB ↔ S3/EFS/FSx)、Transfer Family(SFTP/FTPS マネージド)、Snow Family(Snowcone・Snowball Edge・Snowmobile の容量帯)の使い分けが必須です。モダナイゼーションでは App2Container でモノリスをコンテナ化、Mainframe Modernization で Refactor(自動コード変換)または Replatform(Micro Focus エミュレータ)を選択、Migration Hub Refactor Spaces でストラングラーパターンによる段階的モダナイゼーションを実装する流れを押さえましょう。

出題傾向

組織の複雑性(ドメイン 1、26%)では、AWS Organizations の SCP・RCP・タグポリシー・バックアップポリシーの評価順序、Control Tower のランディングゾーンと AFT によるカスタマイズ、IAM Identity Center の Permission Set 割り当て、CloudFormation StackSets による組織横断デプロイが頻出です。RAM のクロスアカウント共有、CloudTrail 組織証跡・Config Aggregator・Security Hub・GuardDuty の委任管理者集約も繰り返し問われます。

新規ソリューション設計(ドメイン 2、29%)が最大ドメインで、VPC Lattice によるサービス間認可、Transit Gateway のルートテーブル分離、Aurora Serverless v2 と Global Database、DynamoDB Global Tables の Last-Write-Wins、EventBridge Pipes・Step Functions Distributed Map・Lambda SnapStart などサーバーレス最新機能、PrivateLink・Global Accelerator の使い分けが頻出です。

既存ソリューション改善(ドメイン 3、25%)では Compute Optimizer の Graviton 移行推奨、Cost Explorer の異常検知、S3 Intelligent-Tiering のアーカイブ階層活性化、X-Ray サービスマップ、RDS Performance Insights、Resilience Hub による回復性目標管理が問われます。

移行・モダナイゼーション(ドメイン 4、20%)では AWS Application Migration Service(MGN)のリホスト手順、DMS Schema Conversion による異種 DB 移行、DataSync・Snow Family・Transfer Family の使い分け、Mainframe Modernization(Refactor vs Replatform)、App2Container や VMware Cloud on AWS の段階的移行が定番です。

学習のポイント

SAP-C02 の本質は「複数の正解に見える選択肢から最適解を 1 つ選ぶ」訓練です。問題文中の制約条件(RTO/RPO・月額予算・p99 レイテンシー・コンプライアンス・既存環境との互換性・運用オーバーヘッド最小化)を最初に拾い、満たさない選択肢を機械的に除外してから残りを比較する読み方が有効です。「最もコスト効率が高い」「最も運用負荷が低い」のどちらが問われているかを毎問必ず確認しましょう。

AWS Organizations のガバナンス機能は試験の要です。SCP(プリンシパル側の上限)・RCP(リソース側の上限)・Permission Boundary(IAM プリンシパルの上限)・タグポリシー・バックアップポリシーの役割と、評価順序(明示的拒否 → SCP/RCP → Permission Boundary → セッションポリシー → アイデンティティ/リソースポリシー)を正確に説明できる状態に仕上げましょう。

災害復旧パターン(Backup & Restore・Pilot Light・Warm Standby・Multi-Site Active-Active)と RTO/RPO・コストのマトリクスを暗記し、Aurora Global Database の Managed Failover、Route 53 ARC(Application Recovery Controller)、AWS Backup のクロスリージョン・クロスアカウントコピーといった具体機能で答えられるようにしてください。

移行戦略の 7R(Retire・Retain・Rehost・Relocate・Replatform・Refactor・Repurchase)を、AWS サービスと結び付けて整理しましょう。MGN はリホスト、DMS はデータベース移行、Mainframe Modernization は Refactor/Replatform、Migration Hub Refactor Spaces はストラングラーパターンによる段階的モダナイゼーションを担います。

コスト最適化と運用負荷削減は常連テーマです。Savings Plans/RI/Spot の使い分け、S3 ストレージクラスとライフサイクル、Graviton/ARM64 移行、Aurora I/O 最適化ストレージ、Compute Optimizer・Trusted Advisor・Cost Anomaly Detection の活用を Well-Architected の 6 柱に紐づけて整理しましょう。

練習問題サンプル

本試験の出題傾向に沿って、AWS公式ドキュメントを基に作成し人が検証した代表的な問題と詳しい解説です。各試験ページでは、さらに多くの問題に挑戦できます。

ドメイン: 組織の複雑性

多数の AWS アカウントを運用しており、すべてのアカウントで特定リージョン以外の利用を一律に禁止するなど、組織横断のガードレールを中央から強制したい。最適な仕組みはどれか。

  • A各アカウントの IAM ポリシーを個別に手動設定する
  • BAWS Organizations のサービスコントロールポリシー(SCP)
  • Cすべてのアカウントでルートユーザーを共有する
  • Dセキュリティグループで制御する
正解: B. AWS Organizations のサービスコントロールポリシー(SCP)
解説: AWS Organizations の SCP(サービスコントロールポリシー)は、OU やアカウントに対して「許可される操作の上限(ガードレール)」を定義し、メンバーアカウントの管理者であっても超えられない境界を中央から強制できます。リージョン制限やサービス制限などの組織ポリシーに最適です。個別の IAM ポリシー手動設定はスケールせず一貫性が保てず、ルートユーザー共有は重大なアンチパターン、セキュリティグループはネットワーク制御で用途が異なります。Control Tower を併用すると初期ガードレール展開も自動化できます。
ドメイン: 移行・モダナイゼーション

オンプレミスの大規模な本番データベースを AWS へ移行したい。移行中もダウンタイムを最小化し、異種DBエンジン間(例: Oracle → Aurora PostgreSQL)の移行も行う。最適なサービスの組み合わせはどれか。

  • AAWS DMS(継続的レプリケーション/CDC)+ AWS SCT(スキーマ変換)
  • BEC2 にダンプを手動コピーして復元する
  • CS3 にエクスポートして放置する
  • DSnowball Edge のみで完結させる
正解: A. AWS DMS(継続的レプリケーション/CDC)+ AWS SCT(スキーマ変換)
解説: AWS Database Migration Service(DMS)は、ソースDBを稼働させたまま継続的レプリケーション(CDC: Change Data Capture)で変更を反映し続けるため、カットオーバー時のダウンタイムを最小化できます。異種エンジン間移行では AWS Schema Conversion Tool(SCT)でスキーマ・ストアドプロシージャを変換します。手動ダンプ復元は長時間のダウンタイムを伴い、S3 エクスポート放置は移行になりません。Snowball は大容量データの物理転送に使うことはあっても、継続レプリケーションによる無停止移行の中核ではありません。
ドメイン: 新規ソリューション設計

グローバルに展開するアプリで、複数リージョンに跨って低レイテンシーの読み書きと、リージョン障害時の継続性(低 RTO/RPO)を持つキーバリューストアが必要。最適な構成はどれか。

  • A単一リージョンの DynamoDB テーブル
  • BDynamoDB グローバルテーブル(マルチリージョン・マルチアクティブ)
  • CRDS シングル AZ インスタンス
  • D各リージョンに独立した DynamoDB を置き手動で同期する
正解: B. DynamoDB グローバルテーブル(マルチリージョン・マルチアクティブ)
解説: DynamoDB グローバルテーブルは、複数リージョンにマルチアクティブなレプリカを構成し、各リージョンでローカルに低レイテンシーの読み書きができ、リージョン間で自動レプリケーションします。リージョン障害時も他リージョンで処理を継続でき、低 RTO/RPO のグローバル可用性を実現します。単一リージョン構成や RDS シングル AZ はリージョン障害に耐えられず、手動同期は整合性・運用面で破綻します。

本記事およびサンプル問題は、AWS公式ドキュメントを基に作成し、運営者が編集・監修しています。詳しくは編集・品質管理方針をご覧ください。

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