Amazon CloudFront
Amazon CloudFront
概要
Amazon CloudFront は、世界中に配置されたエッジロケーションを通じてコンテンツを高速・低レイテンシに配信する CDN(コンテンツ配信ネットワーク)サービスです。ユーザーに地理的に近いエッジからコンテンツを返すことで応答を高速化し、オリジン(S3 やロードバランサーなどの配信元)への負荷とデータ転送量を削減します。静的ファイルだけでなく動的コンテンツやAPIの配信にも使え、エッジでのセキュリティ機能やキャッシュ制御と組み合わせて、配信基盤全体の性能と安全性を高めます。
主要な概念
エッジロケーションとキャッシュ
CloudFront は世界各地のエッジロケーションにコンテンツをキャッシュします。初回はオリジンから取得し、以降は近くのエッジから配信するため高速になり、オリジン負荷も下がります。どれだけキャッシュするかは TTL やキャッシュポリシー、Cache-Control ヘッダーで制御し、更新を即時反映したい場合は無効化(Invalidation)を行います。
オリジンとオリジングループ
配信元(オリジン)には S3 バケット、ALB、EC2、任意のHTTPサーバーなどを指定できます。複数オリジンへのオリジングループ構成でフェイルオーバーを実現したり、パスごとに異なるオリジンへ振り分ける(ビヘイビア)こともできます。S3 オリジンは Origin Access Control によりバケットを非公開にしたまま CloudFront 経由でのみ配信できます。
HTTPSとセキュリティ連携
CloudFront は HTTPS による暗号化配信に対応し、ACM 証明書を使って独自ドメインで安全に配信できます。AWS WAF を関連付けて悪意あるリクエストをエッジでフィルタリングでき、大規模なDDoSに対しては AWS Shield が保護を提供します。エッジで防御することで、オリジンへ到達する前に脅威を抑制できます。
署名付きURL/Cookieとアクセス制御
有料コンテンツや限定配信では、署名付きURLや署名付きCookieにより、許可されたユーザーだけが一定期間アクセスできるよう制御できます。地理的制限(Geo Restriction)で特定の国からのアクセスを許可/拒否することもでき、配信範囲の要件に応じて使い分けます。
エッジでのコード実行
Lambda@Edge や CloudFront Functions を使うと、リクエスト/レスポンスをエッジで加工できます。軽量なヘッダー操作やリダイレクト、URL書き換えは CloudFront Functions、より複雑な処理は Lambda@Edge が向きます。オリジンまで往復せずエッジで処理することで、低レイテンシなカスタマイズが可能です。
典型的なユースケース
- S3 上の静的ウェブサイトやSPAをグローバルに高速配信する
- 動画・画像・ダウンロードファイルなど大容量コンテンツを低レイテンシで配信する
- WAF と組み合わせてエッジで攻撃を遮断し、オリジンの負荷とリスクを下げる
- 署名付きURLで会員限定や有料コンテンツへのアクセスを期限付きで制御する
- Origin Access Control でS3を非公開にしたままCloudFront経由のみで配信する
試験での出題観点
CloudFront は SAA・SOA で頻出のCDNです。「グローバルユーザーへの配信レイテンシを下げたい」「オリジン負荷とデータ転送コストを削減したい」という要件で第一候補になります。S3 配信では Origin Access Control によりバケットを非公開のまま安全に配信する構成が定番で、誤公開を避ける文脈でも問われます。セキュリティでは WAF(アプリ層防御)と Shield(DDoS対策)との関連付けが頻出です。有料/限定コンテンツでは署名付きURL/Cookie、特定国の制限ではGeo Restrictionが答えになります。エッジ処理が必要なら CloudFront Functions と Lambda@Edge の使い分けが論点です。
関連サービス
最終更新日: 2026-06-24
本ページの内容は、AWS公式ドキュメントを基に作成し、運営者が編集・監修しています。詳しくは編集・品質管理方針をご覧ください。